(実機購入レビュー)SONY αユーザーから見たライカ Q3:作例やオススメのアクセサリーの紹介も

レビュー

皆さんこんにちは、リョウ (@Ryo_s_Like)です。

私は長らくSONYユーザーなのですが、先日物欲に負けてLEICA Q3を購入してしまいました、、という事で、本日はファーストインプレッションという形で簡単にレビューを纏めたいと思います^ ^

まだまだ使い込めていないのですが、購入理由や揃えたアクセサリー類の紹介に加えて、いくつか作例も掲載しながら、使用感をお伝えできればと思いますので、検討されている方の参考になれば嬉しいです♪

ライカQ3について

世界的に圧倒的な知名度を誇るライカですが、現行ボディにはM、SL、Qなどいくつか種類があります。

Mシリーズはライカのフラグシップシリーズであり、いわゆるレンジファインダー型のカメラです。M型ライカとも呼ばれるもので、最新のナンバリングはM11(6030万画素)となっています。

SLシリーズはミラーレス機です。Lマウントを採用しており、シグマやパナソニックとアライランスを組んでいます。純正以外にも沢山レンズが選べるのが特徴。なお現行ボディはSL2(4700万画素)と、SL2-S(2400万画素)の2種類があります。

そしてQシリーズですが、分類的にはコンパクトデジタルカメラとなります。実際コンパクトかと言われると微妙ですが、フルサイズセンサー搭載のレンズ交換ができないデジタルカメラです。

今回購入したQ3は、Qシリーズの三世代目であり、2023年6月に発売されました。

発売当初から非常に人気で生産が追いついておらず、どこも納期未定となっています。

ライカは本国であるドイツで職人さんが手作業で調整する工程が多く、そもそも大量生産が難しいという点も、納期の長さに繋がっているようです。

私は早く欲しかったので、大手の中古カメラショップで美品中古を購入しました♪

さて、そんな最新の人気機種のQ3ですが、主なスペックとしては以下の通りです。

  • 6030万画素のフルサイズセンサー
  • ズミルックス 28mm F1.7
  • 撮影時に3600万画素、1800万画素も選択可能
  • 動画は4K 60p、8K 30pまで対応
  • 連写は秒間15コマまで
  • 最短撮影距離 30cm マクロ時は16cm
  • チルト式液晶モニター 184万ドット
  • EVF 576万ドット
  • 重量 743g

レンズはズミルックスの28mm F1.7の単焦点がついています。

前述の通りQ3はレンズ交換ができませんが、デジタルズームを使うことでデフォルトの28mm以外に、35mm、50mm、75mm、90mmから画角を選択する事ができます。

デジタルズームなので撮影時の画素数は落ちまして、35mmで3900万画素、50mmで1900万画素、75mmで800万画素、90mmで600万画素となります。

75mm、90mmは1000万画素を下回っており、常用するにはちょっと厳しいかなと感じていますが、35mmと50mmは画素数も十分あり、A3ノビぐらいのプリントであれば問題ない印象です。

実際についているのは28mmの単焦点一本ですが、ボタンひとつで撮影範囲を変更する事ができるため、意外とカバー範囲は広く感じられます。

感覚的には、SONYのフルサイズ機に搭載されているAPS-Cモードが複数段階用意されているようなイメージです。

(ただし、詳しくは後述しますが、クロップしてもモニター上の画角は28mmで変わらず、35mm相当のフレームが内側に表示されるような形なので、使用感は異なります。)

レンズ固定式のカメラながら、クロップを上手く使う事によって幅広い用途に対応できるというのが、Q3最大の魅力だと思います^ ^

購入理由

購入理由は少し長くなるのですが、端的に言うと「最近の自分の撮影スタイルにはQ3がぴったりなのでは?」と思ったからです。

元々私は散歩しながら気軽にスナップを撮るという使い方が多いのですが、10月にα7crを買ってからと言うもの、「コンパクトボディに小さい単焦点」という組み合わせにハマっていました。

α7cr + フォクトレンダー 35mm F1.4

α7ciiとα7crのレビューはこちら↓↓

(実機購入レビュー)α7ciiとα7crはどっちがオススメ?

最近はコンパクトさ重視で、α7crにフォクトレンダーのNokton Classic 35mm F1.4を付けてスナップを撮っていたのですが、フォクトレンダーはMF専用です。

昔はMFは面倒と思っていたのですが、久々にMFで撮っていると意外と不便を感じず、「別にスナップならAFじゃなくても良いか〜」と感じていました。

また、これまではズームレンズの方が使用頻度が高かったのですが、α7crは6100万画素と高画素なので、「単焦点でもAPS-Cモードを使えば2つの画角で撮れるし、それでも足りなければ後からクロップすれば十分だな」とも感じていました。

、、、、そうなんです。

①コンパクトさ重視でAFは最悪無しで良い、②単焦点でも高画素でクロップすれば良い、という2点を考えた時に、「これってじゃあQ3がピッタリなのでは?」と思ったわけです。笑

なお、正確にはQ3はオートフォーカスが使えるのですが、精度速度がどの程度か分からなかったので、おまけ程度と考えて購入しました。

また、もう一つ、最終的に購入に踏み切った(=物欲に負けた)理由はリセールバリューの高さです。

一世代前のQ2も同様のコンセプトの機種なので、そちらでも良かったのですが、もしも自分には合わないと感じて手放す事になった時、Q2よりもQ3の方が買値と売値の差が小さいので、Q3を選ぶことにしました。

本記事の執筆現在、中古カメラサイトでのQ2の売値と買値の価格差は20万円ほどあるのに対して、Q3は5万円程度なので、「実質5万円でQ3が試せる、めちゃお得!」と考えてしまいました笑

おすすめのアクセサリー

では次に、本体以外に購入したアクセサリー類についてご紹介したいと思います。

ストラップ

まずはストラップです。私はSONY機にはピークデザインのリーシュを付けているのですが、今回はちょっと気分を変えて違うブランドのストラップを購入しました。

色々と見ていたのですが、選んだのはヨセミテのカメラストラップです♪

当て革が付いているので、ボディに傷が付く心配がないのが良い点。写真だと伝わりにくいかもしれませんが、結構太めで作りもしっかりしている印象です。

カラーも気に入っています♪

公式サイトは以下です↓↓

Camera Strap
カメラストラップ

レンズの保護フィルター

普段SONY機では保護フィルターは付けたり付けなかったりなのですが、さすがにレンズ一体型で前玉に傷が付くとまずいので、今回は大人しく購入しました。笑

選んだのはHAKUBAのXC PROです。リーズナブルで透過率が高いのでオススメ♪

サムレスト

背面(サムレスト無)

Q3はカメラ前面にグリップがありません。また、背面には親指をひっかけるための窪みがあるのですが、そのままだとやや持ちにくいです。

そこで、サムレストというアクセサリーの登場です。

変わった形のアイテムですが、シュー部分に取り付ける事でグリップ性が飛躍的に向上します!

純正サムレスト

純正は約3.6万円となかなかの価格ですが、安く済ませたい方は以下のサードパーティ製もオススメです♪

私は2つとも試しましたが、グリップ力の向上に大きな差はないかなと感じました。(サードパーティ製はややボタンが押しにくいですが、慣れればあまり問題なかったです!なんと言っても値段が違いすぎるので、サードパーティ製も有力な選択肢。)

サードパーティ製サムレスト

ハンドグリップとフィンガーループ

私はSONY機ではピークデザインのクラッチを愛用しているのですが、前述の通りQ3にはグリップがないため、

クラッチは使いにくいかも?

クラッチのような機能のアクセサリーはないかな?

と探していた時に見つけたのがこちらのセットです。

見つけた時には「正しくこれじゃん!」と思って飛びついて買ったのですが、結果的には使っていません。笑

と言うのも、純正グリップを付けると結構サイズ感が大きくなってしまうのと、フィンガーループはMサイズを買ったのですが、私の指には大き過ぎました。。

という事で、この2つはあまりオススメしません。笑

マイクロクラッチ

そんなこんなで最終的に行き着いたのがこちら。ピークデザインのマイクロクラッチ(Iプレート)です。

指を引っ掛けるという点は純正のフィンガーループと同じなのですが、こちらは穴のサイズを調節できるので、自分好みのサイズで使えます♪

バッテリーやSDカードを取り外す際にいちいちプレートを外さないといけなかったり、

付けるとやや大きくなったり、

テーブルに置くとカメラが自立しなくなったり、

とマイナスな面もありますが、何よりもグリップ感の向上と落下リスクの軽減には替え難いと考え採用しました♪

アクセサリーの紹介は以上です^ ^

実際の使用感−良い点

さてここからは、実際の使用感についてご紹介したいと思います。

届いてから2週間ほどですが、現在の印象としては「写りは物凄く良いものの、少し使いにくい部分もある」という感じです。

写りは本当に素晴らしい

前評判通り、やはり写りは素晴らしいです。まぁ値段が値段なので、そうでないと困ります笑

以下、露出のみ少し手を加えていますが、色味は撮って出しの作例です。

私はプロでも何でもないので言葉で表現するのが苦手なのですが、「何か良いな、何か綺麗だな、と思った所を強調して写してくれるカメラだな」と感じました。

花のふんわり感だったり、人影の描写だったり、部屋に差し込む光の柔らかさだったり、夕焼けの美しさだったり、

感覚的に自分が良いなと感じて撮ったものを「ここでしょ?こんな感じでしょ?」とカメラが捉えて描写しきってくれます。笑

撮った写真を見て「おぉ〜!」と思ったのは久々です。今年の初め頃に買った50mm f1.4 GM以来な気がします。さすがライカの単焦点。

その他に感じている良い点として、マクロ機能の便利さ、色乗りの良さ、スマホへの転送速度の速さ、AF性能の高さなどもお伝えしたいと思います♪

マクロ機能が楽しい

Qシリーズは初代からマクロ撮影機能を使う事ができます。マクロ時には最大開放値がF2.8になってしまうものの、最短撮影距離はなんと16cmです。

被写体にかなり寄って撮影できるので、私が大好きな花撮りバッチリです。以下は35mmクロップでほぼ最短撮影距離で撮った写真です。

小さな花も大きく写せますし、更に75mmや90mmクロップでマクロ撮影すれば、画素数は落ちるもののテレマクロ的な使い方も出来ます。

種類が豊富なEマウントレンズでも16cmまで寄れるレンズはかなり少ないので、久々の寄れるレンズでとても楽しめています♪

色乗りが凄く良い

私は普段からレタッチしてRAW現像する派なのですが、Q3のRAWデータ(DNG)は凄く色乗りが良いと感じています。

例えば先程の写真にLightroomで自分のプリセットを当てると、↓のような感じになります。

レタッチ後
レタッチ前

レタッチは好き嫌いの部分が大きいので、一概に良し悪しを語る事は出来ないのは重々承知していますが、

Q3のRAWデータについては、暗部・明部共に非常に懐が深く、色乗りも素晴らしいと感じています。

元々レタッチするのが好きなのですが、Q3で撮った写真はより一層レタッチを楽しめています^ ^

スマホへの転送がめちゃくちゃ速い

これが本当に驚いたのですが、撮った写真のスマホへの転送がめちゃくちゃ速いです。

ライカもSONYと同様に、スマホアプリ経由でRAWやJPGのデータを転送できるのですが、体感的にはSONYより数倍速く感じます。

6000万画素という超ヘビー級のファイルサイズにも関わらず、JPGなら一瞬、RAWでも数秒という感じです。

またアプリとの接続も安定していて、ほぼ落ちる事がないです。

私は現像はスマホでする事が多く、SONYで撮った場合は、都度メモリーカードをMacに差し込んでパソコンに転送→Lightroom経由でスマホに同期、という手順を踏んでいます。

それが、Q3であれば素早くスマホに転送してすぐに現像できるので、本当ストレスフリーです。

めちゃくちゃ速いので是非体感してもらいたいです!笑

意外とAFが優秀

これも嬉しい驚きでしたが、おまけ程度かなと考えていたAF性能は意外と高性能でした。(失礼ッ!)

SONY機と比べるとやや劣後するものの、実用上、全く問題ないと感じています。

特に優秀だなと感じたのは人物の認識。顔が見えていればしっかりと瞳にフォーカスを当ててくれます。

試しに椅子に座っている子供を連写してみましたが、やや甘さはあるものの開放でもしっかりと瞳にフォーカスが来ていました。

あとは、私がSONY機でも多用しているトラッキングAFも使えますし、試してないですが動物認識モードもありました。

流石に走り回る子供だったり、野鳥とかだと厳しいだろうなという感じですが、かなり高水準のAF性能だと思います♪

実際の使用感−いまいちな点

さてここまで魅力をお伝えしてきましたが、当然いまいちな点もあります。

AF⇆MFの切り替えがしにくい

Q3ではピントリングを回す事によってAFとMFを切り替える事ができるのですが、切り替える際にリング上の突起ボタンを押しながら回す必要があります。

で、このボタンが凄い小さく、正直押しにくいです。笑

枠囲みの部分がボタン。めちゃちっちゃい

慣れの部分も大いにあるとは思うのですが、SONYレンズのAF/MFの切り替えスイッチに慣れている身としては、若干手間取ります。

クロップ時のモニターの見え方が特殊

Q3はデジタルズームでクロップする事によって複数の画角を楽しめる、というのは前述の通りですが、クロップ時のモニターの見え方がやや特殊です。

SONY機の場合、APS-Cモードにすると、クロップしている画角がそのままモニターやEVFに表示されます。

α7cr 35mm単焦点の画角
α7crで35mm単焦点をAPS-Cモードにした時の画角

一方でQ3の場合、28mmから35mmへクロップしても、モニターで写される画角は28mmのままで、その中に35mm画角相当のブライトフレームが表示されます。

Q3で28mm選択時(クロップ無)
Q3で35mm選択時。白い枠がブライトフレーム

この点は事前に把握した上で購入したのですが、75mmや90mmまでクロップすると、かなり狭い範囲にブライトフレームが表示されるので、構図の把握が難儀です。

50mm選択時
75mm選択時
90mm選択時

また75mm以上でAFを使った場合、フレームが狭過ぎて狙った場所にピントが合っているのか正直分かりません。出たとこ勝負になります笑

撮った後にプレビューを確認するときは、モニター上で見ていた28mmから、一気にズームされた画が出てくるので、それはそれで面白いのですが、やや使いにくいさを感じます。

欲を言えば、今後のアップデートでデジタルズーム時に、撮影段階でクロップしている画角を表示させるというオプション機能が欲しいところです。(Q2でも搭載されていないようなので、たぶん無いと思いますが)

ただ、ピント合わせはMFで対応できますし、クロップについてもRAWデータは28mm画角でのデータが残っています。編集時に構図の調整もできますので、大きな問題ではないかなとも感じています。

処理速度が遅い

さて前述の2点は、慣れや使い方次第で何とかなるのですが、唯一どうにもならないのが処理速度の遅さです。

具体的には、撮影からプレビュー確認までの遅さ。

私は撮った写真をその場で確認して、ピントが合っているか拡大して見るのですが、撮影からプレビューが見れるようになるまで、結構時間がかかります。

同じ6000万画素のα7crでは、撮ってからピント拡大までラグを感じる事なく出来ますが、Q3はそうではありません。

ひどい時は3秒ぐらいかかります。笑

まぁ百歩譲って待つのは良いんです。良いんですが、たまに良く分からない画面で数秒間フリーズします。

私はよく水準器を使うのですが、なぜかプレビュー画面の撮った写真に水準器が表示されて、そのまま数秒固まったりします。

これ本当に精神衛生上良くないので、なんとかして欲しい。最初、「え、初日で故障?!」と本気で心配しました。

せめて砂時計やら、クルクル回るやつやら、書き込み処理中だと分かる画面を出して欲しいです。

現時点で感じているところは以上です!いつも通り書き過ぎてしまいました、、

終わりに−良いカメラだが、コストは高い

今回はライカ Q3のファーストインプレッションを纏めてみましたが、いかがだったでしょうか。

国産のミラーレスに慣れているとやや使いにくい部分もありますが、全体的にとても優れたカメラだと思います。

購入を決意した時は「合わなくても最悪売れば良い!」と思い切りましたが、現状売る気は全くないです!笑

ただ、約100万円という価格だけに、コストパフォーマンスは高くないです。断言します笑 まぁそもそもライカにコスパを求めるな、という話かもしれませんが、、

ただ、Q3は良くも悪くもレンズ交換ができないので、「これで撮れないものは撮らない」という思い切りができる一方、やはり被写体は限られてしまいます。

そう考えると、Q3のみでの運用は撮影機会の損失に繋がりそうで、望遠側が使えるカメラとセットで使いたくなります。また、ネイチャーフォトメインなら、20mm以下の広角も欲しくなります。

でも、それだったらα7ciiとα7cr、単焦点とズームレンズを100万円で揃えた方が撮影機会は広がりますし、今後の拡張性も高いように思います。

もちろん、ライカの写りが好き!というのであればAFやマクロ撮影、手ぶれ補正の使えるQ3は良い選択肢だと思います。

撮った写真を見返すと、彩度もコントラストも強めに出るのに、どこかノスタルジックな印象を受けています。私はとても好みです。

ただ個人的には、これは「ライカはフィルムチック」とか「ライカの描写は唯一無二」といった、良く言われているイメージが自分の中に刷り込まれている、ただの思い込みという可能性もあるなぁと思っていまして、今後SONY機と撮り比べてじっくり検証していきたいと思います♪

まずは、α7crとQ3の撮って出しの色味、RAWでの色乗りの違いを確認したいなぁと。あとは、α1と比較した場合のローリングシャッターの歪みなども検証したいです。

比較記事は年明けには、、、と考えていますので、気になる方は是非また覗きに来てください^_^

本記事が少しでも機材選びの参考になればとても嬉しいです^ ^

素敵なカメラライフをお過ごしください。それではまた♪

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