α9iii実機レビュー:グローバルシャッター搭載のハイブリッド万能機

レビュー

皆さんこんにちは、リョウ (@Ryo_s_Like)です。

α1iiの登場に湧く昨今ですが、何をとち狂ったのかサブ機としてα9iiiを購入してしまいました。ぱっかぱーん(頭)

という事で今回は、今更ながらα9iiiの実機レビューを纏めていきたいと思います。検討されている方の参考になりましたら幸いです♪

購入理由

まずは購入理由について。。最近はメインにα1、サブにα7crという構成で撮影してきました。

これはこれで良いセッティングだったのですが、LEICA Q3を加えたことにより「コンパクト高画素機2つもいらんか〜」と思い始めまして、しばらくCRの入れ替えを検討していました。

で、今回晴れて入れ替え先に9iiiを選んだわけですが、理由としては主に2つです。

①メイン機と操作性を統一したかった

先日α1iiを予約したので、今後しばらくα1iiをメイン機とする予定なのですが、操作性や設定面をなるべく統一したかったというのが一つ目の理由です。

前ダイヤルがついたC系のボディも使い勝手は悪くないのですが、やっぱりAFを動かすグリグリ(ジョイスティック)があると便利なんですよね。

タッチでも良いんですが、しばらくα1を使った後にCRを使うとやっぱり違和感と言うか、惜しいな〜と感じることがあり。。

また、設定面でもC5ボタンやプリ撮影等、α1iiとα9iiiで似たような設定ができそうなのも良いなと思いました。両機は筐体が一緒なので、グリップやらボタンの押し心地も同じで統一感あるなと。

仕事で2台使う時も、同じ筐体の方が余計なこと考えずに済むので楽なんですよね。以前、α1とα7ivを併用していた時期があるのですが、操作性の組み合わせ的にはCRより良かったです。

昨日無事にα1iiも届き、設定もほぼ同一にできました。やっぱり筐体やシステムが一緒なのは便利ですね^_^

②グローバルシャッターを試したかった

もう一つの理由はグローバルシャッター(GS)になります。

発表当初は画質がイマイチなんじゃないか?という意見が結構ありまして、すぐには食指が動かなかったのですが、その後色々なテスターさんのレビューを見て、自分の用途だと十分そうだなと考えが変わりました。むしろGSであることで結構メリットあると。

まずはローリングシャッター現象が起こらないという点。

物理的にどれだけカメラを振っても歪まないので、特に動画時のコンニャクが無くなるのは良いなと思いました。

プライベートで旅行に行く時は、CRで動画を回しながらα1で静止画撮影という使い方が多かったのですが、歩きながら撮るとCRは結構歪むんですよね〜。

そこから解放されるというのはかなりアリだなと思いました。

解放と言うと、フリッカーからの解放もGSの利点に感じました。

これまではシャッタースピードを調整してフリッカー対策を行ってきましたが、まぁ面倒なんですよね笑

基本は場所によって50か60の倍数を分母にしてシャッタースピードを調整すれば良いのですが、たまに全然違う周波で点滅する光源があります。そういった場合は、高分解シャッターでフリッカーがでないスピードを探しているのですが、それがまぁ面倒でして、、そうこうしてる間にシャッターチャンス逃したりとか。。笑 

グローバルシャッターであれば、構造上フリッカーの影響が出ないので、これもメリットに感じました◎

あとは全速ストロボ同調が可能なこともGSのメリットです。

私は日中シンクロはさほど使用しませんが、全速同調できるならせっかくだしやってみようかなと思っています。

実際の使用感

それでは次に使用感について。届いてから約2週間ほど使いましたが、結論から言うと予想以上に良かったです!

新筐体の操作面と、GSを含む機能面に分けて感想を纏めたいと思います。

レビュー:新ボディの操作性

ご存知の通り、9iiiから新しいボディに変更となっています。見た目はそこまで変わりませんが、グリップやボタンなどに改良が施されています。

持ってみた感じは、確かに握りやすくなったなという印象。グリップ部分の厚みがやや増しているようで、小指の余り感が少し改善されました。長時間握っていても疲れにくかったです。

ただ、ここの感覚は手の大きさにもよると思います。私は手の大きさは大きくもなく小さくもなく、という感じですが、小さめな方はむしろ違和感を感じるかもしれません。

その他、ボタンやダイヤル部分はかなり良くなったと思います。全般的な配置は変わっていないものの、例えば右肩のC1やC2はボタンの飛び出し部分が長くなっているため、押し心地が良くなりました。押し間違いも減りそうです。

またダイヤル部分では、回した時のクリック感が改良されていて、非常に回し心地が良くなりました。特にα1の露出ダイヤル→9iiiのカスタムダイヤルでは結構感覚が違います。ついつい回したくなるギミック感、気持ちの良さを感じています。

そしてカメラ前面のC5ボタンの追加。これもやっぱり便利ですね。とりあえずデフォルトの連写速度ブーストを割り当てていますが、押し間違いなども特になく、使いたい時に使えています。

割り当ては今後変えようかなと思っていますが、撮影時に咄嗟のアクションを取れるボタンとして、C5の追加は歓迎しています。

また今回、シャッターボタンの角度にも変更が加えられています。少し前傾化していて、若干ながら押しやすくなりました。

一方それに伴って、電源のオンオフもやや前傾化しているのですが、こちらは少し使いにくくなった印象です。慣れの部分も大いにあると思いますが、少し力が入れにくいと感じました。

それと、これはRVから導入されている点ですが、液晶モニターもバリチルになりました。これだけでα1から買い替えるという人もいるぐらい、良く出来た機構だと思います。

ヒンジ部はかなり頑丈な印象ですが、指一本でチルト側に引き出しが可能で、ちょうど良い硬さになっています。縦構図のローアングル、ハイアングルが撮りやすいので、やっぱりバリアングルに使えるのも便利ですね◎

最後に、これは完全に好みレベルの些末な点ですが、マウント部のオレンジリングの厚みが若干薄くなりました。レンズを取り付けて斜めから見た時も、オレンジ色の主張が小さくなっていて、よりスタイリッシュになった印象です。

全般的に、新ボディはかなり使い勝手が向上されていて、見た目の変化以上に良さを感じています♪

レビュー:機能面

実際に使ってみて、期待していた以上にGSは良いなと感じています◎

やっぱり歪みがないことや、フリッカーがでないことはストレス軽減に何役も買ってくれています笑

特に縞模様のフリッカーが出ないと言う点は本当に有難く、レストランであろうが家の中だろうが、はたまたイルミネーションだろうが、どんな光源があっても全く気にしなくて良いというのは最高です。基本めんどくさがりなので。

α9iiiは秒間120コマやプリ撮影など、どちらかと言えば動きもの中心のフォトスタイルの方向けという印象が強いですが、私のようなとにかくどこでも何でも撮る、いわば雑撮スタイルの方でも相当な恩恵があると思いました。

画質についても、これまでのところ特に不満は感じていないです。特に標準ISOの下限である250で撮った写真は、α1のISO100と比べても遜色ないレベルだと思っています。

一方で、さすがに高感度では画質劣化が早いなと感じており、個人的にはISO3200もしくは緊急時でも6400までに抑えたいなと思っています。α1の使用時はISO12800まで許容範囲かなと考えて使っているので、1〜2段分、感度には注意したいところです。

ただ、α9iiiはセンサーシフトの手ぶれ補正もなかなか強力なので、光量が足りない場合はスローシャッターで撮ると良いかなと思っています。体感的にはSS1/8ぐらいは手持ちで問題ないです。気をつければ1秒手持ちでも可能なレベルかなと。

当然被写体ブレは防げませんが、そういったケースではもう仕方ないのでISOあげましょう。最近はAIのノイズ処理加工もありますし。

動画面では、まだ本格的には試せていないものの、ダイナミックアクティブ手ぶれ補正はかなり強力だなと感じました。純正レンズに最適化されているようですが、試し撮りした感じでは、意外とサードパーティ製のレンズでも効果がある印象で、これは嬉しい誤算でした。ここはまた別途検証したいと思います。

惜しいポイントや注意点

さて、総じてポジティブな印象なのですが、設定面等で「これが出来たらもっと良いのになぁ〜」と思うところや、ちょっと注意が必要な点もありますので、纏めておきます。

完全なフリッカーフリーではない

考えてみれば当たり前なのですが、光源の明滅は起こっているので、その影響から逃れられるわけではありません。

具体的に言うと、例えば静止画で連写した場合、コマによって明るさに差が出ます。グローバルシャッターなので、撮影した1枚の写真の中で明るい部分と暗い部分、もしくは縞模様のフリッカーが出るわけではないものの、コマ間の明るさに差が出るケースはあります。なおフリッカーレス撮影機能を使うと、かなりの場面で軽減可能です。

翻って、動画撮影時もチカチカします。動画時はフリッカーレスの機能が使えないため、ローリングシャッター機と同じように、シャッタースピードを調整して回避する必要があり、この点は要注意です。東日本であれば50の倍数、西日本であれば60の倍数でSS分母を決めればオッケーです。

単写からは連写速度ブーストに移行できない

やや分かりにくいのですが、ブースト機能はあくまでも連写時のスピードを上げるというシステムロジックになっているようで、単写からいきなり120コマに移行できるわけではないです。

単写→連写モード→ブーストという流れを経る必要があり、普段ドライブダイヤルで連写モードを変更している方にとっては、単写からブーストに行き着くまでにちょっと時間がかかります。

α9iiiからは、左肩のダイヤルに*マークができたため、ダイヤルを使わずとも連写モードを切り替えられるようになりました。

私は中央ダイヤルの左ボタンで単写⇆連写(low15コマ)を切り替えられるようにし、更にC5ボタンにブーストを割り当てています。この設定であれば、右手操作だけで単写からブーストまで持っていけます。

現状はこの設定で凌いでいますが、欲を言えば単写からC5を押しただけでブースト出来るようになると良いなぁと思っています。アップデートして欲しい。

EVFはジャギーが出る

α1と比較してややマシになった気はしますが、α9iiiでもEVF上でジャギーが出ることがあります。せっかく見やすくて高画素なEVFなのに、勿体無いなぁ〜と思います。ちなみに設定は表示画質を高画質、フレームレートを高速(120fps)にしています。

フレームレートを標準に下げればジャギーが出なくなるかもしれませんが、本機を購入する人はやはり動きものメインの方が多いでしょうし、連写速度を考えても120fpsのリフレッシュレートでは画質劣化やジャギーが出ないように調整して欲しかったです。

LEICA Q3は同じく120fpsのリフレッシュレートに対応していますが、一切ジャギー等出ません。めちゃくちゃ綺麗なEVFです。

やっぱりジャギーが出ていると撮影時のテンションが下がるので、撮影体験の向上という意味でも今後改善を期待したいなと思っています。

現状、気になっているのは上記3点ぐらいです。

作例

ではいくつか作例を載せておきたいと思います。露出をLightroomで調整していますが、色味やノイズ処理はしていませんので、そこら辺のご参考になれば幸いです♪

ISO250 24-70 GM2
ISO250 24-70 GM2
ISO250 50 F1.2 GM
ISO2500 50 F1.2 GM
ISO1250 24-70 GM2
ISO2000 24-70 GM2
ISO320 24-70 GM2
ISO6400 24-70 GM2
ISO6400 24-70 GM2

終わりに

作例からもお分かりになるかもしれませんが、まだプライベートでは数回しか使えておりません。。しかも、9iiiの主戦場である野鳥などの動きものは撮りに行けておらず、プリ撮影も試せていないという、、笑

ただ、既に仕事場では動画と静止画撮影で実践投入済みで、使用感としてはかなり満足しています。特に問題なくスムーズに撮影できました。

ここ数年は高画素機ばかり使っていたため、画素数足りるかなぁと少し心配していましたが、思い切ったトリミングをしない限りは問題ないですね。むしろデータ容量が軽いのは有り難いなと感じています。

α1iiも届きましたので、今後は両機種の作例比較や、設定されてなどについて記事を書いていこうと思います。

また覗きに来てもらえると嬉しいです^_^それではまた♪

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