皆さんこんにちは、リョウ (@Ryo_s_Like)です。
今回は僕のメイン機であるα1について、2023年現在から見たレビューを纏めてみたいと思います。
後継機に対する所感や、今から買っても満足できるのか?という点についても、豊富な情報でお届けします♪
※α9iiiが発表されたので、後継機に対する考えを更新しました。
α1とは?スペックや発売年を振り返り
α1はSONYのフルサイズ・ミラーレスのフラグシップ機として、2021年3月に発売されました。
SONY、Canon、Nikonという大手3社の中で、最も早くに「ミラーレスのフラグシップ機」として出てきたのがα1になります。
Nikonは2021年12月にフラグシップ機であるZ9を発売、その後mini Z9とも呼ばれるZ8を先月発売しました。
一方、CanonもEOS R3を2021年11月に発売しましたが、こちらはフラグシップ機ではなく、引き続きR1を開発中です。
α1は発売から既に2年以上経過していますが、流石フラグシップというだけあって、今見ても凄い性能を誇っています。
主なスペックは以下の通りです。
- 画素数 5010万画素
- 秒間30コマ連写
- 8K 30p log、4K 120pの動画撮影
- 5.5段の光学式手ぶれ補正
- 動画用のアクティブ手ぶれ補正
- SS 1/32000 – 30秒
- 常用ISO 100 – 32000
- AF測距点 759点
- ファインダー倍率 0.9倍
- 液晶モニター 144万ドット
ん〜、マーベラス!笑
という事で、もう少し具体的に見ていきましょう♪
静止画性能の魅力:高画素×高速連写
やはり1番の魅力は「5010万画素でありながら秒間30コマ撮れる」という所です。
通常、高画素になればなるほど、データ処理に時間がかかり連写性能は犠牲となります。
しかしα1は、高速処理が可能な、非常に優秀なセンサーを積んでいるため、高画素×高速連写を見事に両立させています。
ちなみにEOS R3は2410万画素×30コマ、Z9は4571万画素×20コマという性能なので、他社比で見ても凄いスペックです。
「プロでもないのにオーバースペックじゃない?」という意見もあると思いますが、僕はむしろ「アマチュアだからこそ恩恵が大きい」と感じています。
高画素の恩恵はトリミング耐性
確かにスマホやタブレットで写真を見る際は、5000万画素ほどの精細さは不要かと思います。
しかし、大きくプリントしないなら高画素の意味がないか?と言うとそんな事はなく、やはりトリミング耐性が高いという点は大きなメリットです。
撮影した後の写真を見返してみて、「もう少し寄れば良かった」「何か端の方に要らないものが写ってるな」と感じた事はないでしょうか?
僕はしょっちゅうあります。笑
そう言う時に、トリミングして画角を修正できるのは本当に助かります。
以下の作例をご覧下さい。
「手前の枝がメインの被写体です」という構図で撮ったかのように見えますが、実はかなりトリミングしています。
トリミング前の写真がこちらです。
全く違う印象ではないでしょうか?
そもそも元の写真は縦構図ですらありませんし、枝についても「滝に被って邪魔だなぁ〜」とすら思っていました。笑
実はこの滝は知人のプロカメラマンと一緒に撮りに行ったのですが、帰って来てプロの写真を見せて貰ったところ、一枚目の写真のような構図で撮影されていたので、トリミングで無理やり真似てみました。
かなり大胆にトリミングしていますが、それでも1500万画素残っていますので、スマホで見る分には十分綺麗に見えます。
構図を立てるのが苦手な人こそ、高画素機を使うべきだと思っています!
高速連写は歩留向上、スナップにも◎
次は連写性能の部分です。
秒30コマは本当に素晴らしく、いとも簡単に良いた写真が撮れます。
1枚目のメジロの作例は、実は初めての野鳥撮影で撮ったものです。
初挑戦にしては上出来だと思いますが、これもα1の連写と優秀なAF性能のおかげです。
高速連写は野鳥や小動物撮影との相性が良いですが、実はスナップ撮影でも便利です。
雨の日のスナップですが、2枚とも連写した数十枚からの一枚です。
1枚目は足が綺麗に伸び切っている瞬間、2枚目は雨の波紋が大きいものを選んでいます。
タイミングを取るのが上手い方は単写でも良い写真が撮れますが、残念ながら僕はそんなに上手ではありません。笑
10コマより20コマ、20コマより30コマの方が「良い瞬間」を捉えやすいので、やはり連写性能は高ければ高いほど有難いです。
動画性能の魅力:5倍スローに8Kも
次は動画性能ですが、こちらも非常にハイスペックです。
4Kは10%クロップで120pまで撮影できます。
120pは最大で5倍までスローにできますので、ここぞという時に使うと面白いです。
他のSONY機で4K 120pまで撮れる機種は7siii、FX3、FX30、ZV-E1ぐらいしかありませんし、高い静止画性能とバランスさせているのはα1しかありません。
また、高画素のセンサーを活かして8K 30pの撮影も可能です。
8K撮影に対応しているミラーレスカメラは本当に少なく、SONY機であれは他には7rVだけです。CanonでもR5とR5C、NikonでもZ9とZ8のみとなっています。
8Kのメリットとして、トリミングしても画質に余裕があるため、1つのクリップ内でズームやパンの演出を加えられるという点があります。
フィックスで広い画を撮っておけば、編集段階で動きを出す事ができますので、風景動画などで非常に便利です。
また8K撮影には、動画から十分な画質の静止画を切り出せるという利点もあります。
こちらの作例は、8Kで撮影していたディズニーシーのショー動画から切り出したものです。
4K動画からの切り出しの場合は800万画素ほどになるため、静止画として見た場合の画質にやや不安がありましたが、8Kの場合は3300万画素あります。
被写体ブレを防ぐためにシャッタースピードを上げておく必要はありますが、十分実用的です。
まだ試せていませんが、この方法は野鳥撮影などにも有効なのでは?と思います♪
その他の魅力
静止画と動画の両面から主な長所について纏めましたが、その他にも沢山の魅力があるのがα1です。
まずは暗所耐性。
ノイズ処理システムが非常に良く出来ており、常用ISOは32000までと、高画素機とは思えないほどの暗所耐性を誇ります。
以下はISO12800のJPEG撮って出しですが、全然ノイズが気になりません。シャドー部の階調表現も素晴らしいです。
さすがに夜の動画撮影時は、slog3でISO12800をnative ISOとして使える7siiiやFX3の方が使い勝手が良いですが、α1でもISO8000程度であれば十分ノイズの目立たない映像が撮れます。
更に編集でノイズリダクションをかければ、本当に綺麗に仕上げられます。
また、操作性や取り回しも良好です。
α1には、α9シリーズと同様にボディの左肩にドライブとフォーカスのモードダイヤルが付いています。
これがかなり便利で、Fnやカスタマイズキーを使わずに単写⇄連写、AF-C⇄DMFなどを即座に変更できます。
これに慣れてしまうと、ダイヤル無し機には戻れなくなります笑
そして忘れてはならないのが、とてもコンパクトであるという点。
静止画、動画共に非常にハイスペックでありながら、ボディサイズはベーシック機であるα7ivとさほど変わりません。
重さも、7ivの658gに対してα1は737gと、そこまで大きな違いはありません。
他社のハイエンド機は縦位置グリップが付いているため、非常に大きく重たいです。
個人的にはZ9やR3のデザインも好きですが、α1のコンパクトさは明確な差別化ポイントになっています。
α1の残念なところ
さて、ここまで魅力的なポイントばかり見てきましたが、α1にも残念なポイントはいくつかあります。
液晶モニターがチルト
まずは液晶モニターですが、α1はチルトモニターです。
チルト好きな方もいらっしゃると思いますが、僕はどちらかと言うとバリアングル派です。
バリアングルだとvlog時に自撮りできますし、写真でも縦構図のハイアングル・ローアングルが撮りやすいんですよね。
最新の7rvはマルチアングルモニターになっていますので、後継機には是非こちらを採用してもらいたいです、、!
8K撮影時は手ぶれ補正が効かない
4K120pもそうですが、8K撮影の時はアクティブ手ぶれ補正を設定できない仕様になっています。
他社の8K機でも同様なので、技術的な問題(演算処理速度?)かと思うのですが、今後の開発によって8Kでも手ぶれ補正に対応してもらえるようになると嬉しいです。
静止画・動画の切り替えスイッチがない
α7ivから導入された切り替えスイッチですが、残念ながら発売の古いα1には非搭載です。
私も以前α7ivを使っていましたが、このスイッチはかなり便利でした。
もし7ivや7Rvから買い替えでα1にされる場合は、やや不便さを感じると思います。
新機能のアップデートがない
これが本当に残念な点なのですが、、フラグシップ機であるにも関わらず、α1については全くと言って良いほどアップデートがありません。
α1の後に出たα7ivにはフォーカスマップやブリージング補正など、幾つかの新機能が搭載されました。
中でも、個人的に凄く便利だと感じたのがAFアシスト機能です。
AF設定で動画撮影をしている時でも、ピントリングを操作すればフォーカス対象をずらせるというものです。
例えば2人の被写体を同時に撮っている場合、Aさんにピントが合っている状況でピントリングを回せば、Bさんにピントが合うようにしてくれるという感じです。
また、レンズのフォーカスホールドボタンと組み合わせる事で、無限遠から被写体へのピント送りなどにも使えます。
FX3には2022年7月にアップデートで導入されたのですが、α1は待てども待てどもアップデートが来ません、、泣
フラグシップ機なので、ちょっとぐらいアフターサービスもして欲しいなぁというのが正直な所です。
総合的に見て、今でも買いか?
魅力と欠点を踏まえ、今でも買いか?という点について考えてみたいと思います。
結論から言うと、まず動画メインの方には恩恵が少ないかなと思います。
確かにα1は動画性能も非常に高いものの、やはり暗所での動画撮影では高感度機の方が有利なので、7siiiやFX3を買われた方が用途に合うでしょう。
8K動画が撮りたいという場合は選択肢に入りますが、Eマウントに拘らないのであれば、CanonのEOS R5Cの方がオススメです。
R5Cなら8K 60pまで撮れますし、冷却ファンも搭載されています。
よって、α1の恩恵を受けやすい人はやはり静止画メインの方になります。静止画8割という撮影スタイルには、今でもイチオシの機種です。
発売から2年以上経過していますが、民生用の写真機としては現在でも最高峰なので、「α1で撮れないなら自分の技術不足」と素直に反省できます笑
動物や野鳥メインの方はもちろんですが、小さなお子さんの写真を撮るにも最適です。
オートフォーカスと連写が優秀なので、かなり歩留が上がります。
僕も子供の写真を撮りますが、α1を使い始めてからは笑顔のジャスピンを量産できています!笑
ただ、早ければ来年には後継機が発売されそうなので、その点は注意が必要です。
ということで、最後に後継機に関する所感を纏めておきます。
α1 iiの発売日・スペック予想
まず発売日について。
2023年はα7cii、α9iiiとかなり多くの機種で後継機の発表がありましたので、現状来年に更新がありそうな機種はα7sシリーズぐらいですね。
ボディ発表の間隔から考えると、α7sivのあとにα1ii の発売となりそうです。
元々は2024年7月のパリオリンピックでプロ向けに試用機貸与をするのかなと考えていたのですが、α9iiiが1月発売なので、α1iiはオリンピックでは投入されず、9iiiのフィードバックを元にα1iiの調整を行うような気がします。
そう考えると、α1iiは早くて2024年中の発表、2025年初の発売というタイムラインが現実的かなと思います。
スペックについてですが、センサーが新しくなると嬉しいものの、SONYは1つのセンサーを複数ボディに流用するのが通常なので、α1iiでは更新は望めなさそうです。
7rvの時もセンサーの更新が期待されていましたが、結局はrivと同じでしたよね。
個人的には現在のα1の性能に加えて7rvに搭載されている機能を実装してくれれば、それだけで大満足です。笑
具体的には、
- AI AF
- 無機物の被写体追加
- マルチアングルモニター
- 静止画動画切り替えスイッチ
ぐらいで大ハッピーです♪
ただ、α9iiiのスペックを見るに、以下のポイントも改良されそうですね。
- ボディサイズの変更(α9iiiと同様)
- ダイナミックアクティブモードの搭載
- クロップ無し4K 120p
最も気になる点としては、グローバルシャッターが搭載されるのか?という点ですが、個人的にはα1iiでは現行機と同様にローリングシャッター方式になる気がします。
α9iiiの製品機での情報が無いので現時点での判断は難しいですが、色々な方のレビューや作例を見るに、グローバルシャッターではやや画質に劣化があるような気がしていまして、フラグシップ機に搭載するのはまだ先かなという印象です。
また、α9iiiは画素数が抑えめな割には常用ISOの範囲も狭く、高感度耐性にも明確に差があるようです。
よって、α1iiは現行機と同じくローリングシャッター方式で、連写数を少し向上させてくるのでは無いかと予想しています。40コマ秒ぐらいでしょうか。
正直私の使用用途では30コマ秒でも十分なので、画質を犠牲にするぐらいなら、ローリングシャッター方式かつ高画素を維持してもらいたいところです。
α1のローリングシャッターでも、ほぼ歪みは気にならないですし^ ^
終わりに
今回はα1についてレビューを纏めてみました。
とても長くなってしまいましたが、いかがだったでしょうか。
トータル満足度としては、星5つ、100点満点、という感じです!笑 これからも相棒として活躍して貰いたいです♪
ここまで読んで頂き有難うございました。少しでもα1の魅力を感じて頂けていれば嬉しいです^ ^
こちらのブログでは、カメラ関連の様々な記事を投稿しています。良かったら他の記事も覗いて頂けると嬉しいです♪
素敵なカメラライフをお過ごし下さい。それではまた^ ^
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